こんにちは、shelkoです。
わたくしの散歩ルート、北区・飛鳥山公園内にあり、横を通るたびに気になっていた「紙の博物館」。ついに先日行ってきました。
コロナ感染防止のため、残念ながら体験展示はほとんど休止していたのですが、それでも想像を超える充実の展示内容で大満足! 「紙ってすげえ…」と終始感服しきり。
「紙の博物館っていったいどんなところ?」と気になる方に、その見どころを詳しくご紹介します。
「紙の博物館」ってどんなところ?
紙の博物館は、4万点の資料と1.5万点の図書を保管・展示している世界でも数少ない紙専門の総合博物館です。
館内は4階に分かれ、それぞれ日本の伝統的な“和紙”と、近代日本の発展を支えた“洋紙”両方の歴史、文化、産業を中心とした展示物の数々を見学できます。
展示ガイドアプリをダウンロードすれば、手持ちのスマホで館内の説明を日本語・英語で見ながら回ることも可能。
館内には紙関連の図書・雑誌が豊富に揃う専門図書室もあるので、「紙について知りたい! 勉強したい!」という方にはこれ以上ないオアシスです。
【フロアガイド】
・4階 … 和紙と文化(和紙にまつわる展示)
・3階 … 紙の教室(主に小学生に向けた体験コーナー)
・2階 … 紙と産業(洋紙と近代日本にまつわる紹介)
・1階 … 記念碑コーナー、図書室、イベントホール
なぜ王子(東京都北区)に紙の博物館があるの?
その答えは「日本最初の製紙工場が王子にあったから」です。
近代日本の発展を支えた産業物のひとつ、洋紙。
その洋紙が発祥した地、つまり、日本初の製紙工場「抄紙会社(のちの王子製紙)」が誕生した地である王子に、1950年、製紙記念館(現在の紙の博物館)が設立されました。
その後、首都高建設のため現在の飛鳥山公園内に移転しましたが、公園内には王子が「洋紙発祥の地」であることを示す記念碑も置かれています。
飛鳥山公園には紙の博物館のほか、「渋沢史料館」と「北区飛鳥山博物館」もありますよ! 併せて訪れてみては?
アクセス・利用案内
最寄り駅からのアクセス
最寄りのJR京浜東北線・南北線 王子駅からは徒歩約5分。飛鳥山公園内、遊具やSL号のある広場のすぐ目の前です。
なお、コロナ感染防止策もしっかり取られていて、入口・館内には手指消毒液が。入館の際には連絡先の記入(任意)、モニターによる自動検温がありました。
見学の所要時間
ササっと一周するなら1時間ほどですが、すべての展示物をじっくり見て回りたい場合は2時間ほどみておくとよいでしょう。
館内はそれほど広くありませんが、展示物も情報量もたっぷりです。
ちなみに、私は2時間たっぷり満喫しました!
入館料と注意事項
入館料は以下の通り(2021年1月現在)。
個人 | 団体(20名以上) | |
大人 | 400円 | 320円 |
小中高生 | 200円 | 160円 |
入館して検温したあと、館内の券売機で入場料を購入します。
飛鳥山公園内にある他2つの博物館(渋沢史料館、北区飛鳥山博物館)にも行く予定がある方は3館共通券(大人一般800円、小中高生320円)がおすすめです・・・が、ここで注意点!
3館回るつもりだったのに残念無念…。係員さんに聞いたところ、再販の見込みはまだ立っていないそう(涙)
とはいえ、結果的には大満足の展示内容! ちょっと悔しいけど、400円通常料金で支払って損はありません!
ココが面白い! 紙の博物館の見どころ
個人的に「面白い! 興味深かった!」ポイントを中心に、館内の見どころを階ごとにご紹介します。
【2階】近代日本を支えた“洋紙”について学ぶ
博物館の入口は2階。ということで、2階「紙と産業」のコーナーから展示は始まります。
初めに目に入るのは「世界最小の抄紙機」の模型。
紙の原料や製造工程、近代製紙産業の歴史についての解説がズラリ。
新紙幣札の顔に選ばれ、2022年の大河ドラマの主人公にも選ばれている渋沢栄一氏の姿も! 近代日本には欠かせない重要人物ですね。北区でいまいちばんアツい男です。
近代日本の発展を支えた製紙工場、王子製紙について描かれた貴重な資料。
紙の原料といえば、みなさまご存知、木材。
紙がどうやって大量生産されているのか、考えたこともなかった! 展示物の解説はやや専門用語が多い印象ですが、ミニチュア模型で分かりやすく視覚化されています。
段ボール製造機の模型もありましたよ。
【3階】見て触って学ぼう!体験展示コーナー
螺旋階段を上って2階に上がると、「紙の教室」コーナーに。
この階は体験展示がメインなのですが、訪問時はコロナ対策のためほとんど休止していました。残念…。
2階から3階は吹き抜けになっているので、実際のスペースはそれほど広くありません。
見逃しちゃいそうですが、吹き抜けの部分には世界最大級の洋紙の展示もありますよ。
身近すぎてとりわけ意識していない「紙」の存在。改めて見てみると、こんなにたくさんの紙に囲まれて生きているんですね。
クイズコーナーでは、大人も思わず「へえ!」と叫びたくなってしまう内容も。
【4階】和紙の奥深さに感動!
個人的に館内でいちばん面白かった&知的好奇心をかき立てられたのが、4階の「和紙と文化」コーナー。
ここでは日本文化と和紙の深い歴史、和紙ができるまでの工程などについての展示がされています。
思わず見入ってしまったのは、和紙の製作風景のショートムービー。
原料の収穫から手すきまで、実際に職人さんが作業している姿が10分ほどにまとめられており、その苦労と技術には驚きました。
日本文化と紙。今も昔も、折り紙は子供遊びの大定番ですよね。
透かし紙の展示も。赤いボタンを押すとバックライトが点灯し、細やかな透かし模様が浮き出てきます。
手すき和紙の図鑑。これ欲しい。
【1階】石碑がズラリ!興味があれば専門図書室にも
エントランスが2階にあるため、思わず見逃してしまいそうなのが1階エリア。
近代製紙産業に関する記念碑が展示されています。
記念碑の奥に見えるのが図書室の入口。
2021年1月現在、コロナ対策のため完全予約制となっています。利用希望の方はご注意を。
“大人の社会科見学”してみませんか?
というわけで、とっても楽しかった紙の博物館。
大人向けの社会科見学シリーズは今後も展開予定です。乞うご期待!
開館時間・詳細
住所 | 114-0002 東京都北区王子1-1-3 |
電話番号 | 03-3916-2320 |
営業時間 | 10:00~16:00 (最終入館 15:30) ※2021年1月現在、短縮営業中 |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は開館)、祝日直後の平日、年末年始、その他臨時休館あり |
アクセス | JR京浜東北線 王子駅南口から徒歩5分 都バス 飛鳥山停留所から徒歩4分 |
公式サイト | https://papermuseum.jp/ja/ |